.2014年6月武田薬品株主総会報告

<武田株主総会報告>

6月27日の武田薬品株主総会には、私と國枝さん、木村さんの3名が参加しました。
総会が行われた大阪府立体育館前での武田ニュース20号の配布では、思いもよらず、わずか40分たらずで持って行った800枚がアットいう間に無くなってしまいました。ニュースの内容がプロブレス問題で長谷川社長を糾弾したのが、時機を得ていたためだったと思います。いったん総会会場に入った人が又出てきてもらいに来る人もあったほどです。
総会では、わたしと木村さんが発言することができました。質疑ではOB役員の質問に対する長谷川社長の答弁が約40分位ありました。長谷川社長の答弁は、いずれも他力本願調で、経営悪化の原因は特許切れ製品の売り上げ落ちたためで、その穴埋めをする為に外国企業の買収を行ったということ、そうした外国企業のマネジメントを効率的にやるために外国人の社長を採用したことなどを上げていましたが、新薬開発がそうした他力本願で簡単に果たせるのか、OB役員が心配していたように武田のコア技術が流出するだけではないかという指摘が的を得ているのではないかと思われました。
また湘南研究所の問題についても質疑がありましたが、話を聞いている内に、武田の事故の原因は、理研でも問題になっている成果主義が武田でも強要され、一人実験で研究員同士が安全に対し注意し合うという連帯感が薄れている所に起因があるのでは無いかと思われました。長谷川社長は、新社長にウエーバー氏をすえ過半数以上の外国人役員に囲まれ得意然としていましたが、新製品開発のおくれや業績悪化を外国企業や外国人社長で乗り切れるのか、はなはだ心許ない気がしました。こうした寄せ集めの経営陣の下で、急げ急げの研究開発で安全問題がおろそかにされるのでは無いかとの危惧が一層わいてきた所です。
(小林麻須男)